乗せ換え機種の選び方

入出力点数は予備とバランスを考慮

手順1 一体型とカード別タイプ

シーケンサ(PLC)の機種を選択する場合、まず一体型とカード別タイプを選ぶ必要があります。自分がどのくらいの制御点数を必要としているかを考えて選びましょう。

手順2 点数を検討する

増設等先の事も考えて本当にその点数だけで良いのかを検討しましょう。これはとても重要です。 増設したい場合、またはアナログ制御やリンクユニットなどを利用する可能性がある場合は必ずカード別タイプを選びましょう。値段だけで見るなら、一体型のタイプが安く手に入ります。一体型でも増設自体は可能なので、よく考えて選びましょう。

手順3 入出力のバランス

入力、出力のバランスを考えて機種を選びます。例えば、ランプがたくさんあり、押しボタンやセンサーなどの入力が少しの場合は一体型を選んでしまうと、アンバランスな結果になってしまいます。
カード別タイプであれば入力カード1枚、出力カード4枚等容易に変更することが出来ます。

設置スペースの確保

設置スペースの確保について、新たに制御盤を作成する場合等はまず熱が上方に逃げられるようにスペースを空けて設置しましょう。配線ダクトとの隙間にも考慮して、配線時にやりやすい位置に設置しましょう。
外部配線も考えると、シーケンサ(PLC)の下側には大きな配線ダクトを入れると工事が楽に行えるでしょう。
外部入力のコモンのことを考えて、近くに端子台を設置するといいでしょう。

シーケンサ(PLC)の更新やリレーからシーケンサ(PLC)への改造工事などの場合は既に設置スペースに限りがあります。その場合考えることは、既設の配線がなるべく届く位置に設置することです。そうすることで無駄な配線をしなくてすみますし、ミスも少なくなるでしょう。

また、ノイズ対策として近くにインバーターなどのノイズを発生させるものがあるときは当然その近くを避け、場合によっては別のBOXに取り付けることもあります。工事的に入出力の場所が散らばるようでしたらメインのカードと別に各装置近くにI/Oリンクカードを付けてリンク線のみメインカードに配線すると、工事が楽に進みます。

改造や増設などは既設のスペースになるべく取り付ける

制御方法と目的、制御する機器や装置を考える

例えば、「単なるリレー回路のみの場合」であれば入出力点数を考えるだけでいいでしょうが、4-20などのアナログ入力や温度制御等が必要な時、また通信もしたいなどいろいろと必要な要素があると思いますので、制御方法と目的にあったカードとCPUを選択しなくてはいけません。意外に間違えて注文してしまうのでよく理解しましょう。

また、特殊な演算などを行いたい場合もCPUの能力により使える命令がありますのでメーカーに聞く等よく確認することが大切です。

制御する機器や装置は制御方法を選ぶ時には当然決まっていると思いますが、たまに機器や装置が驚くような仕様の時もありますので、現場でそうならないよう機器や装置についても事前に仕様書を見て確認しておくことが必要です。

本当に基本的・当たり前の事を意外と間違えることがあり、後で大変な苦労をしたという話もあるので何事も確認しましょう。